会長の時間40 平成24年4月18日(水)
日田ロータリークラブ会長 武内眞司
みなさん、こんにちは。
春爛漫の暖かい日が続き夜もさほど寒くなく、昼夜を問わず町を徘徊しても気持ちの良い季節となりました。日本の美しい四季の中でも春は格別なものがあり、一年中花は咲くのに春のみ爛漫という言葉を使用いたします。
「爛漫」とは花々が咲き乱れる様子であり「春らんまん」とは春の花が咲き、光満ち溢れるさまを表現する言葉として用いられます。日田の寒い冬を耐えたご褒美だと私は思います。
そんな春爛漫の本日、忙しい中に川島ガバナー補佐がお見えです、きっと光満ち溢れるお話があると思います。
川島ガバナー補佐は著書を多く出しておられると聞いておりますが、今日は文学繋がりで私が出会った文学者の話を少し披露したいと思います。
みなさんご存知だと思いますが、コロンビア大学の名誉教授であるドナルド・ローレンス・キーンさんは大好きな日本に骨を埋めるため、大震災後日本国籍を取得されました。日本文学者であるキーンさんとは以前ホテル風早にお泊りいただいた際、親しくお話をさせて頂いたことがあります。
詳細は長くなりますので省きますが、中国研究から漢字に関心を持ち、漢字つながりで日本文学研究者となり、「源氏物語」「近松門左衛門」「松尾芭蕉」「三島文学」等々を世界に紹介した業績は顕著であり、叙勲もされ外国人で初めて文化勲章も受章されております。
優しい語り口のキーンさんとお話した際、日本人として自らの浅学菲才を思い知らされ、今を知るには古典に学ばねばと当時思いましたが、思っただけで何も勉強せず現在に至り、恥じ入るばかりです。
日本国籍を取得した際の「今日は曇っているが、雲の合間に美しい日本が見える」というコメントは、今の日本の現状と将来への希望を表すものだと私は感銘を受けました。
国籍を変えてまで日本人になろうとするキーンさんの想いに応えるような国でありたいと思いますし、個人的には氏がすらすらと書いた轆轤という漢字を私も書けるような日本人になりたいと思います、が多分無理でしょう。しかしキーンさんのような品格ある日本人になるための勉強は続けて行こうと思っております。がこれも無理かな~(笑)まあ白旗だけは上げないでおきます。
尚、先日の花見例会の時に新入会員から名前とお顔がまだ一致しなので例会時のバッチ着用を会長から再度お願いして欲しいと依頼されました、以前にも申し上げましたが、真面目な新入会員のためにも例会時のバッチ着用を再度お願い申し上げまして、今日の会長の時間を終わります。