会長の時間

会長の時間23 「企業経営者はM&Aをどう使うか 〜怖がらず、賢く〜」

2026年02月18日

皆さん、こんにちは。今日は少し“硬そうな”テーマです。

M&A。 この言葉を聞くと、

「うちはまだ早いよ」

「いやいや、うちは売りませんよ」

「そもそも関係ない」

という声が聞こえてきそうです。

 

でも実は、

M&Aは“するかしないか”よりも、“知っているかどうか”が大事なんです。

私がM&Aを積極的に進めているわけではなく、M&Aの考え方を理解してもらおうと考えております。

1.M&Aは「結婚」に似ている。

私はよく、M&Aを「結婚」に例えます。

いきなりプロポーズはしませんよね。

  • 相手を知る
  • 自分を整える
  • 将来像を描く

これをせずに結婚すると…

まあ、いろいろ起きます(笑)。

M&Aも同じです。

突然「売ります」「買います」ではなく、

日頃から準備している会社ほど、うまくいく。

M&Aには2つあります。それは守りのM&Aと攻めのM&Aです。

2.守りのM&A 〜会社を終わらせないために〜

 

今、日本では黒字廃業が増えています。

儲かっているのに、後継者がいないからやめる。

これは、地域にとっても大きな損失です。

M&Aは、

「もう無理です」の選択ではなく、

「次に託します」の選択です。

 

社員さんの雇用を守り、

取引先との関係を守り、

地域の灯を守る。

これは立派な経営判断です。

 

3.攻めのM&A 〜時間を買う〜

一方で、攻めのM&Aもあります。

  • 新しい分野に入りたい
  • 若い人材がほしい
  • 商圏を広げたい

ゼロからやると5年かかることも、

M&Aなら一気に進むことがあります。

私はこれを「時間を買う経営」 と呼んでいます。

 

時間はお金では買えませんが、

M&Aなら少し短縮できる。

経営者にとって一番貴重なのは、

実は“時間”かもしれません。

 

4.税理士から見る「危ない会社」

ここで少し税理士としての本音を言います。

M&Aの相談を受けたとき、

まず見るのは決算書です。

そこで、

  • 社長の財布と会社の財布が一体化している
  • 節税しすぎて利益が見えない
  • 月次試算表が出ていない

こうなると…

「まずは整えましょうか」となります(笑)。

つまり、

良いM&Aは、良い日常経営の延長線上にある。

特別なテクニックではありません。

 

5.経営者の最大の責任は「選択肢を持つこと」

私は思います。

経営者の責任は、

“どれを選ぶか”よりも、“選べる状態をつくること”。

  • 子どもに継ぐ
  • 社員に継ぐ
  • 第三者に託す
  • 自ら買収して拡大する

そのすべてが戦略です。

「知らなかったから廃業した」ではなく、

「考えた上で決めた」と言える状態にする。

それが成熟した経営者ではないでしょうか。

 

 

6.M&Aは怖いものではない

M&Aは、

  • 失敗
  • 敗北
  • 身売り

ではありません。

 

むしろ、

未来を考えた前向きな一手です。

 

怖いのは、

何も考えないこと。

 

そして一番危ないのは、「まだ大丈夫」と言い続けることかもしれません(笑)。

 

7.結びに

ロータリーは「つなぐ」組織です。

 

人をつなぎ、

想いをつなぎ、

地域をつなぐ。

 

M&Aもまた、

会社と会社をつなぐ営みです。

 

どう使うかは、

経営者の器量次第。

 

怖がらず、

でも軽く扱わず、

賢く使う。

 

それがこれからの時代の経営ではないでしょうか。

 

ご清聴ありがとうございました。