会長の時間08
日田ロータリークラブ 会長 小ヶ内聡行
「1970年代ロックに学ぶ、情熱と変革の精神」
皆さま、こんにちは。会長の時間をいただきまして、今日は「1970年代ロックに学ぶ、情熱と変革の精神」というテーマで私の実体験を交えながらお話しさせていただきます。
私が初めてレコードを買ったのは、小学校5年生の時でした。お小遣いをためて、レッド・ツェッペリンの「移民の歌」をかいました。当時の私にとっては衝撃的な一枚で、その力強いギターリフとロバート・プラントのシャウトが、心に火をつけたのを今でもはっきり覚えています。
その後、中学生になると、当時テレビでは唯一、ロックバンドのライブをやってたNHKで放送されていた「ヤングミュージックショー」という番組が、私にとって大きな窓になりました。日本のロックバンドでジョー山中がいるフラワートラベリングバンドや有名なローリング・ストーンズ、ディープ・パープル、ピンク・フロイドなど、世界のトップアーティストの姿をテレビを通じて食い入るように見ていました。ただこの番組は年3回くらいしかありませんが、当時の日本で、あれだけ生々しいロックを目にできたことは、とても貴重な体験だったと思います。
その影響もあり、同級生の「ギターを持ってる」という一言で、すぐに「バンドをやろう!」という話になりました。通っていたのはカトリック系の中高一貫校でして、幸い近くに教会がありました。その一室を練習場所として貸していただき、アンプを持ち込み、汗だくで音を鳴らしました。学園祭でも演奏する機会を得て、拍手をいただいたときの興奮は、今も心の宝物です。
それ以来、音楽は私の人生から切り離せない存在になりました。社会人になってからもバンド活動を続け、現在も2つのバンドに所属しています。練習やライブの準備は大変ですが、仲間と一緒に音を重ねる楽しさは格別です。仕事の疲れも一瞬で吹き飛びます。
私にとって音楽とは、日常を豊かにし、人と人とをつなぐ力を持つものです。もし音楽のない生活を想像すると、正直、味気なく、つまらないと感じてしまいます。ロックを通じて培った情熱や仲間との絆は、今の自分を形作る大きな要素となっています。
ロータリー活動もまた、人とのつながりを大切にし、互いに響き合う場だと思います。音楽がなければ私の人生が味気なかったように、仲間とのつながりがなければロータリーも成り立ちません。
また70年代のロックに共通していたのは、情熱と変革の精神です。
「今ある社会に疑問を持ち、自分たちの手で何かを変えたい」
そんな思いを、彼らは音に乗せて届けていました。
これは、私たちロータリアンの奉仕の原点にも通じるのではないでしょうか。
現状に満足せず、社会や地域をより良くするために行動する――
それは形こそ違えど、まさに“ロック的精神”です。
ロックのビートのように力強く、そして変革に向けてハーモニーのように調和のとれた関わりを、これからも大切にしていきたいと考えています。
以上、「1970年代ロックに学ぶ、情熱と変革の精神」というテーマでお話しいたしました。ご清聴、ありがとうございました。