会長の時間05
日田ロータリークラブ会長 小ヶ内聡行
会長卓話:「DEI(多様性・公平性・包摂)とロータリーのこれから」
皆さま、こんにちは。
本日はロータリーが掲げる重要テーマ、DEI(Diversity – 多様性、Equity – 公平性、Inclusion – 包摂)について共有し、私たちの役割を共に考えたいと思います。
まず、ロータリー国際がDEIを「世界中の人々が集まり、行動するための土台」として掲げていることをご紹介します。多様な背景・価値観を持つ人びとが、平等な機会と居場所に恵まれるよう「全ての人が歓迎され、尊重され、価値ある存在として認識される」文化を推進しています。
この背景には、31,000人からの会員アンケートがあり、多くのメンバーが「DEIの推進を望んでいる」という明確な声が集まりました。
また、DEIの取り組みには単なる精神論ではなく、リーダーシップ育成や会員拡大にも貢献することが認識されています。
DEIの3つの柱とその意味
- 多様性(Diversity)
人種・性別・宗教・年齢・障がいの有無・性的指向・職業など、あらゆる違いを歓迎し、尊重すること 。
- 公平性(Equity)
歴史的・社会的に不利な立場にある人々にも平等な機会が届くよう、必要に応じた支援の違いを設けること。
- 包摂(Inclusion)
多様な人々が実質的に参加し、意見を発信できる場にする。単なる参加ではなく、参加したくなる居場所を作ることが求められます 。
なぜ、ロータリーでDEIが重要なのか?
- 理念の実践
ロータリーの価値観である「奉仕」「友情」「高潔」「多様性」「リーダーシップ」が真に息づくには、DEIは不可欠です 。
- 組織の強化と持続可能性
多様なメンバーが活躍できる環境は、新しいアイデアや異なる視点をクラブにもたらし、創造力と適応力を高めます。
- メンバーにとっての安心安全
DEIの実践は「このクラブでは誰もが歓迎され、尊重される」というメッセージになります。それは若い世代の参加も促す大きな力となります。
私たちができること(3つの取り組み)
- 学ぶことから始める
まずはRIが提供するDEI入門講座や資料を活用し、メンバー全体で知見を深めましょう。これはマイロータリーに講座があります。
- 日常の中で意識し、実行する
これはビジネスの世界でも活用できると考えるのですが、会合の時間・場所・言葉遣い・プログラムに配慮し、誰もが参加しやすい配慮を。多様な意見を引き出す工夫も必要です。
- 対話の場を設ける
安心して意見交換できるディスカッション・ワークショップなどを定期的に開催し、「異なる声を聴く文化」を育てましょう。
これはこの前の前の例会に実施したクラブフォーラムです。私の年度中にあと1.2回くらいはクラブフォーラムを開催したいと考えます。
まとめ:DEIはロータリー活動の本質
皆さん、DEIは単なる流行のスローガンではありません。
それは、ロータリーの核心にある「奉仕」「友情」を具現化し、全ての人びとが活躍できる場をつくるための行動の指針です。
今ここに集う私たちが、DEIを実践することで、地域・世界に希望を灯すクラブへと進化できると信じています。
人を受け入れ、違いを力に変えるクラブへ――
その第一歩を、ぜひ一緒に歩んで行きましょう。
ご清聴、ありがとうございました。