会長の時間04
「好きな映画から学ぶ、希望とつながり」
日田ロータリークラブ 小ヶ内聡行会長
皆さま、こんにちは。
本日は少し肩の力を抜いたテーマで、「私の好きな映画」についてお話ししたいと思います。
私が何度も見返している映画の一つに、『ショーシャンクの空に』という作品があります。
1994年公開のアメリカ映画で、公開当時はあまり話題にならなかったのですが、今では「人生の映画ベスト10」などでは常に上位にランクインする、まさに“静かな名作”です。
物語は、無実の罪で終身刑となり、ショーシャンク刑務所に収監された男・アンディが主人公です。彼は腐敗した刑務所の中で、理不尽や暴力に耐えながらも、心の中に「希望」を持ち続け、最終的には驚きの方法で自由を手にします。
もう一人の重要な人物は、モーガン・フリーマン演じる囚人・レッド。彼はアンディと友情を育み、人生に対する考え方を変えていきます。
この映画の魅力は、なんといっても「希望とは何か?」という問いを深く掘り下げている点にあると思います。
こんなセリフがあります。
”Hope is a good thing, maybe the best of things. And no good thing ever dies」.”
「希望は良いものだ。もしかすると、最高のものかもしれない。そして良いものは、決して滅びない。」
アンディがこの言葉を発したとき、彼は誰よりも厳しい状況に置かれていました。それでも、人との信頼を築き、読書の時間を仲間に広め、刑務所に図書室を作り、静かに前を向き続けるのです。私はこの映画を見るたびに、「目の前の環境に関係なく、心のあり方次第で人生は変わるのだ」と勇気づけられます。
そしてもう一つ、ロータリー的だなと感じるのが、それは「つながり」の力です。アンディとレッドの友情、仲間への小さな親切、そして文通でつながる外の世界。決して派手ではないけれど、人と人が支え合いながら生きる姿が描かれている。これはまさに、「超我の奉仕」の精神にも通じるのではないでしょうか。
ロータリーの活動も、時に目に見える成果がすぐに出るものではありません。でも、誰かのために何かをしようとすること、その心の積み重ねが、社会の根っこを耕していく。それは、映画の中で図書室ができていく過程と、どこか似ているように感じます。
人生には、予期せぬ困難や不条理が訪れることもあります。でも、希望を手放さず、人とつながり、日々を誠実に生きる──そんな生き方を、この映画は教えてくれます。もしまだご覧になっていない方がいらっしゃれば、ぜひ一度、静かな夜にでも見ていただきたい作品です。本日は映画を通じて、少しでも皆さまの心に残るものがあれば幸いです。ご清聴ありがとうございました。
次回8月6日の会長卓話は、「DEIとの向き合い方 〜多様性を力に変えるロータリーへ」です乞うご期待ください。