会長の時間10
日田ロータリークラブ会長 石松雅彰
10月は、ロータリー米山月間です。
これに因み、本日は出前セミナーとして米山記念奨学生「李 唯汀(イ ユジョン)」さんに、お越しいただいており、後ほど卓話をお願いいたしています。
今日の会長の時間は、卓話に先立ちまして、「公益財団法人 ロータリー米山記念奨学会」についてお話しいたしたいと思います。
米山記念奨学会については毎年「豆辞典」が配布されますので、ほとんどの皆さんは詳しくご承知のことと思いますが、復習の意味でお聞きください。
米山記念奨学事業は、1952年、東京RCが発表した「米山基金」が始まりで、日本のロータリーの創始者である故・米山梅吉氏の生前の功績を讃え、後世まで残るような有益な事業を行いたいとの思いからとのことでした。
その後、1957年に新組織「ロータリー米山奨学委員会」を結成、1960年に「ロータリー米山記念奨学会」と改称、1967年には財団法人化、さらに2012年には公益財団法人となり、現在に至っています。
事業内容は、日本のロータリー全地区による国際奉仕事業で、日本で学ぶ外国人留学生に奨学金を支給し、支援することにより、日本と世界との平和の懸け橋になる人材を育てることで、これはロータリーの目指す『平和と国際理解の推進』そのものと位置付けられています。
奨学生の採用数は、地区割り当ての奨学生、海外学友会推薦奨学生、海外応募者対象奨学生を含め880人が全体枠とされています。
本年度の2720地区の割り当て数は17名で、昨年度より1名減となっています。
また、昨年度の事業費は約14億5千万円で、外国人留学生を対象とする民間奨学金では、国内最大規模となっているそうです。
事業の財源は殆どが寄付金で、普通寄付金と特別寄付金の2種類となっています。
普通寄付金は、各クラブが決定した金額を会員数分納入する寄付金で、全国平均は4,920円だそうです。因みに、日田クラブは会員一人当たり3000円となっています。
特別寄付金は、個人・法人・クラブからの任意の寄付で、ロータリアン以外からの寄付も受け付けているそうです。昨年度の個人会員寄付金の平均額は15,971円で、2720地区の平均額は10,013円、全国34地区の中で28番目に当たります。一昨年は31番目であったので、若干のアップとなっています。
これまでの米山奨学生の推移をみますと、ベスト5は中国、韓国、台湾、ベトナム、マレーシアで、特に中国からの奨学生数は7,978人と群を抜いています。
本年7月現在の奨学生数で見ますと、やはり中国がずば抜けて多いのですが、続いてベトナム、韓国、マレーシア、台湾となっており、ベトナム、マレーシアからの奨学生がかなり増加しています。また、モンゴルやネパールからの奨学生も近年大きく増加しつつあります。
そして、奨学生の地区割数を決める際にも、寄付金総額や個人平均寄付額、特別寄付者割合などを案分、加算することになっているようです。
この事業が、ロータリアンの手で支えられていることを改めて認識いたしました。
これらを踏まえて、イ ユジョンさんのお話を聞きたいと思っています。
どうぞ宜しくお願いいたします。