会長の時間28
日田ロータリークラブ 副会長 石松雅彰
本日の例会は、職場例会として武内会友の「秋子想」にお邪魔して開催される予定でしたが、諸事情により急遽通常例会へと変更になりました。
河津会長より、会長代理を行うようにご指示を頂いていましたので、職場例会に因んで、職業奉仕について話をしようと思って準備をしていました。
通常例会に変更にはなりましたが、せっかく準備をしていましたので大変申し訳ありませんが、そのまま話させていただきたいと思います。
会長・幹事や職業奉仕委員長を経験された会友の皆さんはすでにご存じのことと思いますが、ご辛抱頂いて少しの時間お付き合いをお願いいたします。
2720地区では2014年度に、当時 地区職業奉仕部門長であった前田眞実(パストガバナー)が初めて「職業奉仕ハンドブック」を作成し、職業奉仕の焦点や沿革、具体的な活動内容などを紹介しています。
先日の地区研修・協議会においても強調されていましたが、ロータリーは職業奉仕を金看板としてこれまで発展を遂げてきた。これは、他の団体には存在しない唯一のものであり、高い職業倫理を重視した活動の原点を忘れずに、様々な奉仕活動に邁進すべきとしています。
ハンドブックでは、職業奉仕の焦点・核となるものとして3点が示されています。
一つが、あらゆる職業において最も高度の道徳水準を守り、推進すること
二つ目に、あらゆる有用な職業の、社会に対する価値を認めること
三つ目に、自己の職業上の手腕を、社会の問題やニーズに役立てること
としています。そして、このことは2010年度版 手続要覧第7章に関する声明として記されていると紹介しています。
次に、職業奉仕の沿革についてです。
ロータリーは創設以来、高い職業倫理を重視してきましたが、1910年の第1回ロータリー大会において「最もよく奉仕する者、最も多く報われる」の標語が紹介され、1915年のサンフランシスコ大会において「ロータリー倫理訓」(いわゆる職業倫理規定)が採択されました。
なお、この倫理訓は内容が厳しすぎることや表現方法についての批判が続出し、1951年にロータリーのあらゆる文章から削除されました。
しかしながら、その内容は職業奉仕の真髄に迫るものとして復活を望む声も多く、RIは1989年、これに代わるものとして、内容に大幅な修正を加えた「職業宣言」を採択しました。この宣言も、2013年からは「ロータリーの行動規範」として変更され今日に至っています。
次に、我々になじみの深い「四つのテスト」についてです。
1932年に、ハーバードJ.テイラーが39歳で倒産寸前の会社再建を任さ
れたとき、モラル向上の方法として“言行はこれに照らしてから”の「四つのテスト」を考案しました。
以来、この創案は改変されながらも現在の「四つのテスト」として職業奉仕にふさわしい職業倫理訓として認められています。
因みに、彼は1954~55年度のRI会長を務め、その折、この著作権もRIに譲渡したそうです。
やはり、歴史に名を成す人は違うな~と改めて思いました。
そして、これらロータリーの歴史や動きを知ることは、なかなか面白いことだと感じました。
最後に、職業奉仕の活動分野についてです。
ハンドブックでは、奉仕活動を5つの分野に整理してあります。
- 1,職業情報…外部講師や会員卓話、会員の事業所見学(職場訪問)等
- 2.就職相談…青少年のための職業情報、職業相談会の企画等
- 3.職業指導…中小企業育成(事業の開始や拡張の支援)、従業員への支援、専門職の育成、障がい者のための職業機会の創出等
- 4.職業活動の表彰
- 5.ロータリーボランティア…クラブと地区が奉仕プロジェクトのために地元では得られない専門知識や技能を持つボランティアを見つけるための支援等としています。
日田ロータリークラブでも、これらの分野において、たくさんの活動を行っていますが、このように活動を体系づけると分かりやすく、活動の意義や必要性を改めて認識できると思います。
私もロータリー歴12年なりますが、本当に知らないことが多く、これからも勉強していきたいと思っていますので、ご指導、ご協力よろしくお願いいたします。
会長の時間を終わります。