会長の時間15 10月19日(水)
日田ロータリークラブ会長 武内眞司
先日のチャリティバザーは多くの会友及びご夫人方の参加を得て無事に終えることができました、ありがとうございます。特に準備等にお骨折りいただいた田嶋社会奉仕委員長はじめ、委員会にみなさん方に心より感謝いたします。
ところで、チャリティという概念自体は古代、先史の時代にその起源はあり、日本でも縄文時代から、身体的障害を持って生まれた者や、狩り等で障害を負った者を相互扶助していたものと考えられております。
狩猟から農耕を伴う文明が発達するにつれ、富の集中化という現象が見られるようになり、
社会に格差が生じてきますと、それを緩和するために宗教が生まれました。その後、富の再配分に宗教的な意味合いを加味して、アジアではインドで生まれた「喜捨」が中国・日本へと伝播して行きました。
欧州では以前から「喜捨」的概念はあったようですが、キリスト教の登場と共に教会を中心にして「慈善」というチャリティ概念が社会的に一般化して行き、19世紀後半にイギリスのロンドンで民間初のチャリティ団体が組織され、それが米国に渡り、ご案内のようにライオンズクラブやロータリークラブ等々の奉仕団体へと発展いたしました。
20世紀になると、公的な社会福祉が高度に整備されたため、民間が行うチャリティは傍系に置かれるようになりましたが、民間のチャリティは公的社会福祉がカバーできない分野を現在でも担っており、世界的にその存在意義は深化しております。
先般本田ガバナーから説明がありましたが、大震災という国難に際し、日本のロータリークラブは総力を挙げ、震災遺児を応援するため、年間7億円、総額30億円の拠出を既に決定しております。
個人単位での支援は難しい面がありますが、ロータリークラブの会員であれは、今後の日本復活を担う青少年の応援が長期間にわたり可能です。そんな意味合いもあり、会員増強がロータリークラブの主な目的ではありませんが、会員が多ければ奉仕の力も大きくなるのではないかと思います。奉仕の精神を共有する仲間をこれからも増やして行ければ幸いに存じます。