会長の時間27 平成28年2月3日(水)
2016年02月03日
日田ロータリークラブ会長 織田荘太郎
知人に千原艸炎という字書き(書家)がいます、その人の発行する月刊通信の中に面白い詩がありました。この詩を見た時、何かしら自分の心に衝撃が走りました。
それは茨木のり子の『自分の感受性くらい』と言う詩です。彼女はすごい詩人でした。
この詩の外にも『私が一番きれいだったとき』、『倚りかからず』、『落ちこぼれ』等の作品も胸に突き刺さるようなものばかりです。
きょうはこの『自分の感受性くらい』と言う詩を紹介します、金八先生でも放送されたそうです。
自分の感受性くらい
茨木のり子
ぱさぱさに乾いていく心を
ひとのせいにするな
みずから水やりを怠っておいて
気難しくなってきたのを
友人のせいにするな
しなやかさを失ったのはどちらなのか
苛立つのを
近親のせいにするな
なにもかも下手だったのはわたくし
初心消えかかるのを
暮らしのせいにするな
そもそもが、ひよわな志しにすぎなかった
だめなことの一切を
時代のせいにするな
わずかに光る尊厳の放棄
自分の感受性くらい
自分で守れ
ばかものよ
何か、自分の人生を見透かされ、叱られ、そして励まされている気がしました。