会長の時間24 平成25年1月9日(水)
「結果が出るまで辛抱強く」 2012.01.09
日田ロータリークラブ会長 橋本信一郎
今日の速報によれば、日本商工会議所の岡村正会頭が、財務省に麻生太郎財務相を表敬訪問し、「円高の是正」や「電力の安定供給」など経済政策に関する要望書を手渡し、
麻生氏は「政府の考えている方向と一致している」とした上で、「デフレの脱出には大変な力と時間がかかる。結果が出るまで辛抱強くやりたい」と意欲を示しました。
会談終了後、岡村会頭は、「成長戦略で企業収益を上げて」「所得を増やし、消費を向上させる」という政府のデフレ脱却の戦略について「誠にもっともな話だ」と賛意を表明しました。
そして、今日の日経平均は、前日比71円高の10,578円、ドルは87円48銭でした。
ミャンマーに行ったときに両替したのが1ドル82円でしたから、一月余りで5~6円安くなりました。
この円安により、例えば「トヨタ自動車」は昨年11月時点では200億円の赤字を予想していたのが、この3月期の単体営業損益は5年ぶりに黒字化する見込みとのことです。
トヨタの場合、1円円安で年間の連結営業損益が350億円改善されるそうですが、逆もまた真で、リーマンショック以降は、乾いた雑巾を更に絞るような「カイゼン」をしたことと想像します。
それでも雇用を守るために国内生産300万台体制を維持したトヨタの経営哲学に敬意を表します。
安倍政権が進める、金融政策・財政政策・成長戦略のいわゆるアベミクスは、麻生財務大臣が「デフレの脱出にはたいへんな力と時間がかかる。結果が出るまで辛抱強くやりたい」と言うように簡単なことではないでしょうが、国民も性急に政権批判をするのではなく「結果が出るまで辛抱する」ことが必要なのではないでしょうか。
これで失敗したら日本国の存続さえ危ぶまれるというほどの覚悟が必要です。
また、政府の予算をつぎ込んで、産学共同で国を挙げて、iPS細胞による新薬の開発、スーパーコンピューターによるハイテク技術の開発などなど、2番ではなくて世界1番の座を取り戻すことを期待します。
海外に移転した製造業も国内に戻ってきて、「雇用が増え、所得も増え、結婚も増えて、子供も増えて」日本経済が再生することを期待して、今日の卓話を終わります。