外部卓話 ㈱九州木材市場 代表取締役 田中昇吾様
㈱九州木材市場
代表取締役 田中昇吾様
《自社紹介》
○名 称:株式会社 九州木材市場
○所 在 地:日田市大字東有田1205-10(ウッドコンビナート土場)
日田市大字三和2476-10(三和土場)
○電 話:0973-24-3625
○事業内容:素材(丸太)の市売り、素材の委託販売、
山林買収・販売・経営
○創 業:昭和35年6月1日 1960年 創業56年
○代 表 者:代表取締役 田中昇吾
○敷地面積:本社 約12000坪
ウッドコンビナート土場 約9000坪
(平成28年4月より操業開始)
○保有施設:本社 高性能原木選別機2台 ホイルローダー2台 フォークリフト6台
ウッドコンビナート
高性能原木選別機2台 ホイルローダー4台 フォークリフト12台
その他高性能林業機械
○従業員数:27名
○年間取扱量: 平成24年 106,000立方メートル
平成25年 113,000立方メートル
平成26年 151,000立方メートル
平成27年 153,000立方メートル
《事業展開》
丸太をはい積みする仕事になります。売り上げは、はい積み手数料が7%。はい積みが「立方メートル」あたり1200~1300円程になります。これが商売の基本となっています。売り上げが一番大きかった年が平成7年に25億円で、取扱量は70,000立方メートルありました。昨年は、153,000立方メートルで16億円くらいなので、いかに丸太の値段が下がったのか分かります。手数料収入は減っていますが、はい積み料で何とかなっている状況です。最近は、山林購入にも力を入れています。自社で直接伐採し搬出して、素材生産を行っています。売りたいと思った時に、一番に私達に声を掛けて頂くかを常に考えています。
背景にあるのが、宮崎県日向市に年間50万立方メートルの木材を取り扱う工場が出来ました。ここは広島県に本社を置く「中国木材」という会社です。今まで日本で一番大きな製材所が栃木県の「トーセン」という会社で29万立方メートルの製材を取り扱っていました。その次が15万立方メートル位で宮崎県の製材所が続き、10万立方メートル前後が10社程度でした。いきなり断トツの1位の会社が日向市に出来たという状況で、今の倍の量の取り扱いを目標にしていて、九州の山林をすでに3000ha買占め、この先10000haまで広げようとしており、市場を独占する勢いです。また「中国木材」は、世界一の外資メーカーとの取引しており、外資材は「中国木材」を通さないと手に入らないのが実情です。結果、このような状況下では、宮崎県に丸太が集まらず、地場の製材所が困っているそうです。私達も日田の地場製材所が無くなると困るので、手を携えて地域密着で困難を乗り切りたいと思います。ここにチラシも作成していますので、皆さんからの情報をお待ちしています。
(輸出実績) 直接取引 大韓民国 年間2000立方メートル
商社 大韓民国 年間1000立方メートル
商社 中国 年間3000立方メートル
《参考価格》
○杉丸太価格帯(一般材)
・A材(直) 製材向け 14,000円 (構成比)30%
・B材(曲) 製材・合板向け 11,000円 (構成比)40%
・C材(大曲) 合板・輸出 9,000円 (構成比)20%
・D材(バイオマス) 未利用材証明書付 7,000円 (構成比)10%
○一般材桧丸太価格帯
・A材(直) 製材向け 17,000円 (構成比)30%
・B材(曲) 製材向け・輸出 15,000円 (構成比)40%
・C材(大曲) 合板・輸出 12,000円 (構成比)20%
・D材(バイオマス) 未利用証明書付 7,000円 (構成比)10%
・韓国輸出 桧丸太 2.4m 13,000円~16,000円
《日田市の森林概要》
日田市は北部九州のほぼ中央に位置し、福岡県・熊本県に隣接した地域です。日田市の面積は66,660ha。森林面積は55,299haで、日田市全体で森林率83%になります。森林の76%が人工林で、42,000ha。人工林の樹齢36年生以上が67%あり、28,009haあります。民有林が96%で、国・市・県有林が4%。民有林の蓄積材積は2168万5742立方メートルです。人工林のうち94%は、杉、桧で占めています。
《参考資料》
○2015年九州の港から中国輸出実績
大分港;33,091立方メートル 佐伯港;57,020立方メートル
伊万里港;15,961立方メートル 八代港;56,535立方メートル